リーマンショックの際の株取引

2007年頃からサブプライムローン問題が注目されはじめるようになりましたが、この問題を契機にして2008年にリーマンショックが発生することになります。

このサブプライムローンというのは、返済能力の高い優良な人への貸付けを「プライムローン」と呼ぶのに対し、低所得者層で返済能力に多少の懸念のある、リスクが高めの貸付けを「サブプライムローン」と呼ばれていますが、このリスクが高めの住宅ローンが焦げ付きはじめたことが問題になりました。

リスクの高い貸付になるため、このサブプライムローンの利率は高めになりますが、利息が高くても購入した住宅が値上がりし、転売することで利益を上げることができますし、あるいは低利なローンへの借り換えなども期待できるため、当時は無理のあるローンでも手を出す人が多くいました。

けれども、住宅バブルが崩壊して転売による利益を見込めなくなり、それらのローンが不良債権化することでサブプライムローンが社会問題になってくるようになります。

そのようななか、2008年9月15日、このサブプライムローンで約64兆円の負債総額を抱えたリーマン・ブラザーズが経営破綻しました。これをきっかけに世界中に金融不安が広がり、いわゆるリーマン・ショックという金融危機が発生することになりました。

日本はしばらく不況の状態が続いておりましたので、このサブプライムローンに関する金融商品に手を出している企業は少なく、リーマン・ショックによる影響は比較的軽微ではありましたが、それでも、日経平均株価が大幅に値下がりしております。

2008年6月頃は日経平均14,000円台で推移していましたが、リーマンショック直前の9月には約12,000円に下落、そしてリーマンショック翌月の10月以降は約8,000円で推移するまで落ち込みました。

ザラ場ベースでは、2008年10月28日に付けた6,994円がバブル崩壊後の最安値とされています。

このような相場環境のなかで、大幅に資産を減らしてしまい、なかには一発退場を余儀なくされた方も大勢いらっしゃいます。また、株だけではなく、FXなどでも多額の損失を出してしまった方も多いです。

けれども、このような相場環境のなかでも、利益を出していた投資家の方もいらっしゃいます。

有名な投資家の方で、リーマンブラザーズへの公的資金の投入を想定して、暴落していた株を買ってた人もいるようですが、結果的に倒産してしまい、数億円の損失になってしまったようです。ただ、この地合いでも他の銘柄で利益が出たようで、結果的にはプラスになっているようです。

有名投資家の方でも、結果的にリーマンブラザーズが倒産したことで損失を出してしまったようですが、逆にいえば、そういう地合いでリスクの取れる人こそ、長い目で見て大きく儲けることができるといえるのかもしれません。

リーマンショックのような相場環境の際に、有名投資家の人たちが何を考え、どのように対応したかを調べてみるのも、今後の取引に役に立つことでしょう。